毎週金曜日更新の『補聴器まめ知識』
第4回目の今日は補聴器の形状についてお話します。
補聴器の形状は大きく分けて3つあります。
まず補聴器と聞いてパッと思い浮かべるものに「耳かけ型」があると思います。
イラストに起こしやすい形状で、特徴的なので皆さんよく目にすると思います。
次に思い浮かべるのが「耳あな型」です。
文字通り耳の穴の中に装用するタイプの補聴器で目立ちにくいのが特徴です。
その他に「ポケット型」補聴器もあります。ウォークマンみたいなタイプですね。
ポケット型は安価かつパワーがあるのが特徴です。でも持ち運びはちょっと不便・・・。
では細かく分けて行きましょう。
なお、ポケット型については割愛させていただきます。(調整したことないんで・・・)
★耳かけ型
耳かけ型補聴器は従来製品の「BTE」に加え、近年シェアを伸ばしつつある「RIC」タイプがあります。
よほど補聴器に詳しくないとパッと見分かりません。
(左がBTEで、右がRICです)
大きな違いは「レシーバー」(音を出す機器)の位置です。
従来型の「BTE」は補聴器本体に内蔵されていて、透明な管を通して音を鼓膜に届けます。
対して「RIC」は「耳あな型」と同じように耳の中にレシーバーが装用される格好です。
BTEと同じような透明な管が補聴器から伸びていますが、中にはリード線が入ってます。
レシーバーを外に出すことによって、
1.マイク(集音器)と距離が離れる事でハウリングに効果あり
2.レシーバーが鼓膜に近づくことで音量感が増す。
3.補聴器本体を小型化出来る。
という利点があります。
1と2についてはたかが2〜3cmの差で・・・と思うかもしれませんが、
その2〜3cmの間に音って結構減衰するんですよ。なので「RIC」はかなり優秀な子です。
★耳あな型
耳あな型補聴器は形状によって分類されます。
※始めに申し上げますが、この形状はお客様のきこえの程度の他に、耳穴の形状によっても変わってきます。
目安として軽度〜重度難聴者対応と書いてますが、あくまで目安です。
(左からフルシェル形、カナル形、CIC形)
一番大きな「フルシェル形」、ほぼ耳を埋め尽くす形状です。目立ちやすいですが、パワーが強いです。
主に高度〜重度難聴者に適用する事が多いです。
中くらいの大きさの「カナル形」、一般的な耳あな型補聴器のイメージがコレです。
真正面からはほぼ目立ちません。軽度〜高度くらいまで対応出来ます。
小さい耳あな型補聴器「CIC形」、主に軽度〜中程度対応です。カナル形と比べてかなり小さいです。
CIC形には近年極小タイプが発売されています。従来より数ミリ鼓膜に近くなる形状です。
当店で一番良く販売しているのが耳あな型のカナルタイプです。
市場全体では耳かけ型のRICタイプと言われています。
市場では耳あな型は縮小傾向にあるらしいです。でも当店は時代に逆行してます(笑)
耳かけ型が出ない主な理由としては「眼鏡屋さんだから」でしょう。
耳かけ型のマイク(集音器)は補聴器本体上部に付いてます。
これ、めがね掛ける時に必ず当たるんですよね。
あとめがね掛けながら耳かけ型補聴器を装用すると考えると・・・絶対耳痛いですよね。
中には慣れてらっしゃる方もいますが、大体痛くてどちらか外します。
そういう特殊な理由もあって、当店は『耳あな型補聴器に特化した補聴器販売店』
と言えるのではないでしょうか。
当店で販売している耳あな型補聴器はオーダーメイド型が主です。
お客様の耳型を採り、メーカーに送って補聴器を完成させます。
それはハウリングを最小限に抑えるためです。(参照:ハウリングについて)
オーダーメイド型の試聴器は残念ながらありません。
ですが、補聴器(実機)を2週間、お試しできるんです。
自分の耳にピッタリな耳あな型補聴器を2週間試してみて、良かったらご購入、
もしダメだったらそのまま返品可能です。
もちろん耳かけ型補聴器の試聴器もありますよ。
最新のデジタル補聴器のきこえを試したい方は是非『めがね工房ノエル』へご連絡お願いします。
次回は「補聴器のかたち(補足編)」と、『おトクなセール情報』についてお話します。